bQ00 A/Dコンバーター

24bit、96kHz対応 S/PDIF出力
バッテリー内蔵で高機動力


無線と実験1973年7月号で連載を開始したDCアンプシリーズが2009年2月号で
めでたく200回を迎えた。
36年間で200機種以上を発表する金田明彦氏の情熱には頭が下がる思いである。

金田氏のA/Dコンバーターの発表はDCアンプファンの中で囁かれていた。
200回の記念号にA/Dコンバーターが登場した。

DCマイク録音とDCアンプ流DACに足を踏み入れてしまった私としては早速作らなければ
ならない。

金田明彦氏は2008年に半導体式と真空管式のDACを2機種発表している。
CDを否定していた金田氏がCDラインアンプとDACの開発によりCDを肯定した、
そうなると次の発表がA/Dコンバーターとなるのは当然である。
金田氏曰く「DCアンプの世界に激動の時代が訪れた」・・らしい。

DCマイクからこのADCを介して24bit・96kHzでデジタル録音したらどんな音に
なるのだろう?
音楽を録音する機会は殆どないが期待を込めて製作に取り掛かった。
とりあえず町内会の「こども太鼓」でも録音しようか。


アナログ部はゲインを調整するGCAとA/D Converterに渡すSDCから成る。
デジタル部は A/D Converter(PCM1804) Digital Audio
Transmitter(DIT4192)
System Clock Generator(PLL1707)で構成されている。

アナログ部にはレギュレーターを介さず+7.2V、−4.8Vを、デジタル部には
+3.3V、+5Vをそれぞれ超高速ディスクリートレギュレーターを介して給電する。

電源はSANYOのNi−MH充電地、エネループを10本使う。
電池に直接ハンダ付けをすることと10本直列に充電することで
MJ誌は自己責任で行う事としてある。
アナログ部 GCA・SDC
デジタル部 左から DIT4192  PCM1804 PLL1707
超高速ディスクリートレギュレーター 左+5V 右+3.3V
電源 SANYO Ni−MH充電地 エネループ
MJ誌3月号(製作編)の発売前にケース以外の部品を調達した。
ICはUSAから取り寄せた、円高メリットを活用しよう。
USAからでも国内の通販と遜色なく届く。

MJ誌3月号の発売日に秋葉原でMJ誌を購入し、その足でケースを発注した。
一週間ほどで組立が完了して調整もうまく行った。
オフセット電圧は0Vで安定している、IoもLch6.2mA、Rch5.2mAと
規定値(5〜7mA)内に納まった。

これで完成とケースに収めてテストをしてみた。
ゲインVRを0から3の位置(目盛0〜10として)でLchからノイズと発信音が聞こえる。
Rchは問題なく動作している。
VRを4以上にするとノイズ、発信音が消え両chともに正常に動作する。
調整時はVRをMAXにしてオフセットを計測するためVRを絞っての不具合は発見できな
かった。

原因は何か? 誤配線か?抵抗・コンデンサーの容量違いか?
チェックしても間違いはないようだ。

ご近所のDCアンプファンのKさんに相談した。
「補正コンデンサーを高い容量のものに交換してみたらどうか」とアドバイスを戴いた。
早速手持ちのコンデンサを300pFから1000pFまで試してみた。
全く変化はなかった。・・・・・・・・

????? アレレ・・・・・
基板の裏に取り付けた位相補正コンデンサーを1ランド左に付けていた。
コンデンサを交換している時に気が付いた、お恥ずかしい限りである。
中途半端に動作していたことで誤配線はないと過信してしまって原因発見が遅れて
しまった。
1週間の時間ロスになってしまった。
コンデンサを付け直して完成だ。
いつものように殆どオリジナルのコピーであるが細部には少しオリジナルに逆らっている。

当面生録の予定はない、しばらくはAD→DAと変換してDCアンプ流A/Dコンバーターと
D/Aコンバーターの音を確認しよう。

DCアンプシリーズ200回を記念して(?)M−AUDIO社製レコーダーMICROTRACKU
を購入した。

小型のレコーダーでS/PDIFの入力があるのはこのレコーダーだけということで躊躇なく
購入した。

残念なことにS/PDIFの出力がない、ライン出力とヘッドフォン出力だけだ。
レコーダー内蔵のDACを介してライン出力するのも頼りない。
DCアンプ流DACで再生したいが残念だ、プレーヤーとしては少々物足りない。

重箱の隅】
2009年2月号 50頁 図10 PCM1804 19番ピン 接続なし → +5V(本文は+3.3V)
2009年2月号 50頁 図10 PLL1707  13番−16番 0.1uFの方向?
2009年3月号 34頁 図17 左 Tr番号違い
2009年3月号 35頁 図18 回路図と配線図に差異あり
2009年3月号 35頁 図19 5.6Ω 回路図10Ω ニッコーム5.6Ωの販売なし10Ω使用
充電端子の配線が回路図と写真では違っている。    回路図通りとした。
2009/2/11 +3.3V、+5Vレギュレーター完成
2009/2/12 GCA・SDC Rch完成
2009/2/13 GCA・SDC Lch完成
2009/2/14 デジタル部完成
2009/2/16 ケース加工完成
2009/2/17 組立完了 不具合あり
2009/2/25 完成
2009/2/27


  






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