DCアンプ試聴会
2005年7月2日(土)

東京都西東京市 コール田無

DCアンプの設計者、金田明彦氏は
毎年「MJ無線と実験」の読者を集めて
試聴会を行っている。
2004年は東京では行っていないので
2年振りの東京での試聴会だ。
この試聴会は金田氏の最新DCアンプの
発表会でもある。

会場はコール田無の多目的ホールが
お決まりのようだ。

DCアンプ試聴会に初めて参加した。
勿論僕の崇拝する金田明彦氏に対面
するのも初めてだ。



金田氏のDCアンプ製作記事を30年
以上購読しているが、その文面から
して金田氏は神経質で取っ付きにくい
性格と思っていた。
しかし実際は常にニコニコしていて
我々の質問に丁寧に応えてくれたり、
気さくな印象であった。
僕が勝手に思っていた人物像と違っていて
内心ホッとした。



今日の試聴会の内容は盛りだくさんである。
DCパワーアンプ3系統とスピーカー3系統
の鳴き合わせである。

パワーアンプはすべて3wayのマルチ駆動で
ある。
●半導体アンプ
●半導体と真空管のハイブリッドアンプ
●真空管アンプ


スピーカーは
●音研システム(バスレフ+中高域ホーン)
●JBLシステム(オールホーン)
●音研システム(オールホーン)


9通りの組み合わせでそれぞれクラッシク、
ジャズ、ポピュラーなどそれぞれ鳴らして
比較する。

お約束のスターウォーズで始まりアルプス
交響曲、マーラー交響曲3番、シベリウス交
響曲3番、火の鳥などなど。
森山良子や荒井由美まで登場するとは思っ
いなかった。

結局、最後の組み合わせの真空管式アンプ
と音研のオールホーン式で鳴らしたマーラ
ー交響曲第5番が非常に良く鳴った。
金田氏も観客も大満足となった。


12時30分に始まって、最後の曲マーラー
の交響曲が終わったのは夕方6時を過ぎて
いた、実に6時間に及ぶ試聴と実験であった。


今製作中で未完成になっている6C33C−B
のハイブリッドパワーアンプ
とターンテーブル
制御アンプ
を早く完成させこのレベルに近づ
けよう。




JBLシステムに使用していたA7の
エンクロージャーに音研システム
で使ったウーハー「416−8A」を
入れ替えて音研システムをオール
ホーン型にしてしまった。

実は20年以上前に僕はスピーカーの
仕事をしていた。
ウーハーを取り付けたりする作業は
よくやっていた、かなりの重労働である。









●音研システム(バスレフ+中高域ホーン)
ツイーター 音研 OS−5000T
スコーカー 音研 OS−455
ホーン 音研 SC−500 Wood
ウーハー ALTEC 416−8A
エンクロージャー 音研 ハーモ
--------------------------------------------------------------
●JBLシステム(オールホーン)  
ツイーター JBL 075
スコーカー JBL 2440
ホーン JBL 2380A
ウーハー JBL 2005
エンクロージャー ALTEC 828B        
--------------------------------------------------------------
●音研システム(オールホーン)  
ツイーター 音研 OS−5000T
スコーカー 音研 OS−455
ホーン 音研 SC−500 Wood
ウーハー ALTEC 416−8A
エンクロージャー ALTEC 828B

スピーカーの入れ替え作業中、アンプの中を公開していただいた。
滅多にお目に掛かれない本家の由緒正しいアンプである。
今後の製作の参考にデジカメで撮影しまくった。
ターンテーブル+制御アンプシステム
テクニクスのターンテーブルSP−10
をDCアンプで制御している。

この制御アンプのオールIC化したものを現在
製作中であるが、なかなかうまく回転してくれ
ない。
これを金田氏に相談してアドバイスをいただい
た。

今回使用したプリアンプ。
新方式の真空管ソケットを排除し
真空管に直接ハンダ付けを行う方式
とした。
音質を劣化させる接点の排除は有効な手段
である。
真空管に直接ハンダ付けする事は
僕の構想にあった事なので特に驚き
はしなかったが、さすが常識を覆す
金田氏である。

こちらは初めてお目に掛かる珍しい
真空管である。
まるで提灯のような水饅頭のような
愛らしい形である。
真空管は形だけでも楽しめる。

ヒーターを点灯させて目で楽しむのも
いいかも知れない。

なかなか入手は困難らしい。

●半導体アンプ
高音用:2SK117+2SD218
中音用:2SK117+2SD218
低音用:2SK117+2N3055

高音用・中音用は電源分離型
低音用は電源一体型
●半導体と真空管のハイブリッドアンプ
高音用:5702+2N3055
中音用:5702+2N3055
低音用:435A+2SD218

高音用・中音用は電源分離型
低音用は電源一体型

真空管式DCアンプ。
ドライブ段の真空管がシャーシの中に
沈み込んでいる。
新方式の直接ハンダ付けのためだ。


●真空管アンプ

高音用:435A+421A
中音用:435A+421A
低音用:418A+6C33C−B

高音用・中音用は電源分離型
低音用は電源一体型
チャンネルフィルター
6dB/octパッシブ型

CR型で非常にシンプルな構成になっている。

本日の金田氏語録

トランジスター式に比べると真空管式は情報量・表現力が劣る。
それは真空管のソケットが原因だった、ソケットを使わずに直接ハンダ付けすることで一気に
問題が解決した。
大変な事になった。
(これは一週間後に発売される「MJ無線と実験」2005年8月号に掲載されるらしい、楽しみである)


エンクロージャーの吸音材は取り除くべし。
DCアンプでスピーカーを駆動する場合、吸音材は吸音楽材になる。
(吸音材不要は10年以上前MJ誌で読んだ事がある、それ以来吸音材は使っていない)


  










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