俎倉山
              まないたぐらやま
              856.6m
2003年5月4日(日) 晴れ

鳥越林道⇔琴沢⇔俎倉山⇔天狗の庭

単独行
冬眠と称して去年の10月から山へは入
っていなかった。
昨年11月の三連休に2002年最後の北
アルプスを計画していたが予想外の大雪
で山行を断念した。
その反動か実に半年ぶりのお山である。
今年のゴールデンウイークはカレンダー
に恵まれず、飛び石連休と三連休のみで
ある。
本来ならば天幕を担いで幕営登山とした
かったが、あきらめて新潟に帰省した。

新潟での山歩き用に買った中古車の山デビ
ューである。
家から1時間で登山口鳥越林道に着く、久し
振りの山なので念入りにストレッチをしてい
ざ山頂へ。
しばらく用水路を右に見て杉林を進む。
鳥のさえずりと水音が気持ちいい。

歩き始めてわずか15分で難所の琴沢の渡
歩点に着いた。
ここで道を見失ってしまった、ふと右の急な
尾根を見るとかすかな踏み跡がある。
これが登山道に間違いないと確信して尾根
に取り付いた。
10mほど登ると踏み跡が怪しくなってきた、
間違えたかな、と思ったがこれはショートカ
ットの道でもう少し登ると登山道に出るはずと
大きな岩を手がかりを求めてさらに10mほど
登った。
しかし登山道に出る気配はない。
もう踏み跡はない、ここで行き詰まってしま
った。
これは戻るしかない、下を見ると垂直に近く
見える、しかも雪解水で足元が悪い。
恐る恐る木の枝につかまりながら下った。
足を滑らせると一気に沢に滑落してしまう。
なんとか沢まで降りて対岸を見たら枝に赤
いマークが見えた。
ここは沢を渡り対岸の尾根を登るのだと気
が付いた。
いきなりの迷走で萎えてしまったが、どろどろ
になった手を沢の切れるような水で洗い、気
を取り直し登山道に戻った。
ところがこの先も厳しい登りが続く。
大きな岩をトラバースする歩幅に合わせてピ
ンが打ってあるがここも足を滑らすと沢に直
行だ。

難所を超えると杉林からブナ林になった、
新緑と花を楽しみながら進む。
高度を上げると、残雪の中を行くことになる。
落とし穴にはまったように時々足が沈む、
逆にこの落とし穴を楽しんでしまう。
山頂直下は急登が続く、半年のブランクの
ためか息が上がる。
だらだら続く長い登りを抜けるとこんもりした
山頂に出た。
ここには三角点があるはずだが残雪に隠れ
て確認が出来ない。
ここ俎倉山は双耳峰である、すぐ先にもう一
峰の天狗の庭がある。
俎倉山から天狗の庭までは数分の距離だが
この稜線が結構手強い。
切り立った岩場を四つん這いになって進む。
ここからの展望は申し分ない、飯豊連邦、
蒜場山などが360度のパノラマが展開する。
山からのご褒美だ。

←パノラマ写真
天狗の庭から俎倉山を見ると穏やかな山容
だ、しかしなかなかスリリングな山である。
羊の皮をかぶった狼みたいな山だ。
下山は今来た道を引き返す。
俎倉山に戻ってふと残雪を見ると三角点の
てっぺんが見えた。
嬉しくなって雪を払い、お約束の三角点に
タッチした。
下りは足取りも軽く新緑を楽しんだ。
帰りは温泉に浸かって帰ろう、マイカー登山
の特権だ。
しかし湯上がりのビールは楽しめない。
二王子温泉で汗を流し、急いで家に帰ってビ
ールを楽しんだ。
久し振りの心地良い疲労感だ。

俎倉山で出逢った花たち
帰りに寄った二王子神社の桜
【行程】
 7:40 登山口着
 7:50 登山開始
 8:05 琴沢 迷走20分
10:40 俎倉山山頂
10:55 天狗の庭
11:15 下山開始
13:30 登山口


  










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