フランス パリ
2013年4月21日(日)〜22日(月)
4月20日、バルセロナから空路オルリー
空港に到着したのは19時20分。
電車を乗り継ぎ地下鉄ピガール駅に21時に
到着した。

夕食の前にホテルにチェックインしようと
ホテルを探し歩いた。事前にGoogleEarth
で調べていたので分かっているつもりであっ
た、しかし中々見つからない。
3時間モンマルトルの丘の周辺(パリ18区)を
歩き回った末に見付けたホテルが予約してい
たホテルと同じような名前の別ホテルだった。

結局ホテルは見付からず地下鉄駅に程近い
安ホテルに飛び込みで宿泊した。
時刻はもう23時45分になっていた。

楽しみにしていたパブでの食事は諦めて
駅前の酒屋に走った。ビールを買い込み
先日ベネチアのスーパーで買って鞄に押し
込んでいたパンで夕食にした。
華の都巴里まで来てこの夕食は情けない。

帰国後またGoogleEarthで確認したら
なんと地下鉄ピガール駅のすぐ近くで、泊ま
った安ホテルと同じ通りにあり100mと離れて
いない。何度も前を通過していた。
目指すホテルの看板があまりにも地味で気
が付かなかった。3時間の彷徨は何だった
のだろうか。
4月22日(日)

パリの初日はモンマルトルのサクレクール
寺院に行く。
ホテルから丘を登れば寺院に出るが、ここ
はモーリス・ユトリロの足跡をたどってみよう

サクレクール寺院の東側にあるコタン小路の
石段を上る。

ユトリロの「コタン小路」はあまりにも有名
である。

ユトリロはモンマルトルの丘やサクレクール
寺院などの数多くの作品を残している。
ただ、晩年は絵葉書を見ながら作画していた
ようだ。
コタン小路の石段を上るとサクレクール寺院
の裏手に出る。

今日は日曜日だ。
荘厳な空気の中でミサが行われている。

ミサに参加してみる。
モンマルトルの丘を下る。
通りの左右にはみやげ店が軒を並べて
いる。
日本の神社の参道のようなものか?

ここ、ピガール地区は日本で言うと新宿の
ようなところだ、決して銀座ではない。

酒屋に入るとさすがにワインの本場だ、陳列
しているワインの数に驚く。
持ってきたクレジットカードに不具合が起
きて使えない。
持っている現金も僅かだ。

なるべくお金を使わない観光をしよう。
勿論、移動は地下鉄を使う。パリの地下鉄
路線は複雑だが慣れれば問題ない。

先ずはお約束のエトワール凱旋門。
門の上に展望台があるようだが節約のため
諦める。
地下鉄に乗って、またもやお約束のエッフェ
ル塔へ。

勿論、この展望台にも上れない。
セーヌ川とエッフェル塔をながめて散歩。
4月23日(月)

節約旅行が続く。
今日はベネチアで食事をしたボランティア仲
間の内の一人に合ってお金を借りることに
なっている。
12時にルーブル美術館の前で待ち合わせだ。

現在の所持金は8ユーロ程度だ。待ち合わせ
までに少し時間があるので地下鉄を一駅手前
で降りてオペラ座を見て行こう。
そう思ったのが失敗だった。



【詐欺に遭う】
オペラ座の脇の横断歩道で信号を待ってい
たらパリジェンヌが前かがみになって何か
を拾って私に見せた。

「これはあなたの物ですか?」と聞いてきた。
金色に輝く安物のリングだ。
「Noこれは私の物ではない」と言うと彼女は
「これを拾って私はラッキー、このリングあな
たにあげます、あなたもラッキー」
私は「いらない」と言うと「それではコーヒー一
杯おごって」と言う、面倒なのとコーヒーの値
段が分からなかったのでユーロを掌に乗せ
て、コーヒー代を持って行けという意味で彼
女の前に出した。

そうしたら掌のユーロを全部持って逃げられ
た。なけなしのユーロの殆どを持って行かれた。
残りは3ユーロくらいだ。
私がうかつだった、1ユーロだけ渡せばよか
った。

しばらく歩くと、今度はおばちゃんがリングを
拾ったふりをして私に見せた。
騙されるもんか!!
ポケットに3ユーロを入れて失意のまま
オペラ通りをルーブル美術館に向かう。

これからルーブル美術館とオルセー美術館
を見て空港までの電車賃とビール代で50ユ
ーロも借りればなんとかなる。

この通りはピガール地区とは違う雰囲気であ
る。銀座通りのようなものか?
ルーブル美術館に着いた。
40年振りのモナリザとの再会が楽しみだ。

12時に待ち合わせだ、まだ30分ある。
ガラスのピラミッドの前で待とう。

12時になった、慣れないパリの地下鉄で
迷っているか?

午後1時になった、まだ来ない。携帯電話
は通じない。腹へった。

午後2時になった、まだ来ない。
喉が渇いたので水を買いに近くのスーパー
マーケットに行く。キオスクで水を買うと高価
だがスーパーでは安い。

午後3時、まだ来ない。オルセー美術館は
諦めよう。

午後4時、待ち人来たらず。ルーブル美術館
も諦めよう。

午後4時半、まだ来ない、携帯電話は通じな
い。電話をかけ続けているためバッテリーが
怪しい。
もうそろそろルーブル美術館の閉館の時刻
だ。
もし待ち人が現れなければ日本に帰れない。
今日の23時25分の飛行機に乗らなければ
ならない。

こうなったら日本人を探してお金を借りよう。
事情を説明すれば10ユーロくらい貸してく
れるだろう。 もしお金を貸してくれそうならパ
スポート、免許証、名刺などを提示しようと。

美術館から出て来る日本人に声を掛けたが
怪訝そうな顔をして体よく断られた。
やはり怪しそうな人相なのか?

こんな時、空手の形などができればフランス
人相手に路上パフォーマンスでいくらか稼げ
るのにと思いながら日本人を探した。

しばらくして一人の日本人が美術館から出て
きた。借金をお願いしようと思ったら、待ち人
だった。
やっと来てくれた、これでなんとか日本に
帰れる。

事情を聞いたら、遅れて到着したので
きっと中で待っているのではないかと思って
入館して美術鑑賞をしていたそうだ。
普通、待ち合わせは入口近くで待っているだ
ろう。しかもお互い携帯電話が通じないのだ
から。

おかげで今回の最大の目的であるルーブル、
オルセー美術館での鑑賞が出来なかった。
起因は私にあるが。
またの機会にしよう。
なんとかシャルルドゴール空港にたどり着
いた。借りたお金でビールとピッザで夕食に
した。今日は何も食べていなかった。

散々な欧州旅行だった。
◎クレジットカードの破損で金欠。
◎ホテルを探して3時間の彷徨。
◎ミサの所作が分からず恥をかく。
◎リング詐欺に遭う
◎待ち人来たらず、等々。

でも楽しい旅行だった。


  



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