2002年7月20日(土)海の日
晴れ・猛暑
SLもおか号
真岡鐵道 下館⇔茂木

今日は姉、愛子センセイと鳥海山に登る予
定だったが愛子センセイの仕事の都合で延
期になってしまった。
それならば、最近はまっている蒸気機関車に
乗る事にしよう。
今回は第三セクターの真岡線の「SLもうか
号」に乗ってコットンウェイを行く事にした。

10時3分に下館駅に着いた、機関車はすで
にディーゼル機関車に引かれて隣の線路で
待機していた。
今日の機材はC11325号だ。昭和21年3
月生まれ、現役の頃は相模線、南武線、
横須賀線で活躍していた。
引退後は新潟県水原町の小学校で静態
保存されていた。

新潟県水原町と言えば白鳥の飛来で有名
な瓢湖のある所だ、また五頭山の登山口に
も近い。
僕の実家からも車で30分くらいの距離だ、
なにか因縁めいたものを感じる、ふるさとの
友人に会ったような気分になった。
客車は3両連結されている、電源車は付いて
いない。
以前乗った「ばんえつ物語号」「パレオエクス
プレス号」は電源車が付いているので、せっ
かくのSLの鼓動がディーゼル音と重なって
しまう。
発車10分前にプラットホームに入線して
きた、C57やC58と比べると少し小振り
で愛らしい。

このC11はタンク機関車と呼ばれ、炭水車
が機関車と一体になっている。
C57やC58などは炭水車を引くテンダー機
関車と呼ばれている。
今日は子供が多く乗車している、SLを初め
て見る子供はおびえて泣いている。
煙を吐く黒い怪物が現れたのかな、親の方
がSLを楽しんでいるようだ。
客車の外側はレトロな色だが内部は近代
的だ。
「SLばんえつ物語号」ではエアコンはいらな
いと強がりを言ったが今日はエアコンが欲し
い、この暑さでは扇風機も無意味だ。
10時36分下館駅を滑り出す、体は小振り
だが結構力強い。
気のせいかかなりのスピードを出している
ようだ。
真岡駅に着いた、駅舎は日本で一番大きい
SLだそうだ。
ここでしばらく停車する、お決まりの記念撮影
タイムだ。
僕も機関室の撮影をさせてもらった、今日の
運転手は若手だ、汗だくで運転している、勿
論SL世代ではない。
この季節、室内は寒暖計が壊れるくらい温度
が上がるそうだ、一日4リットルの水を飲みな
がらの運転する、かなりの重労働だ。

乗車約一時間半、12時2分に茂木駅に
到着した。
プラットホームの真向かいに転車台がある。
ここで方向を変えて下りに備える、駅舎の屋
上には展望台があり転車作業を見物できる。
今度は車両の整備だ。
整備も終わり下りの発車までしばしの休息
に入る。
下りの発車まで2時間以上ある、駅前の蕎麦
屋に入りビールを飲んで一息付いた。
蕎麦をたぐりながら茂木のガイドマップを見た
「ツインリンクもてぎ」ではフォーミュラー日本
の予選をやっている、しかし時間がない。
鎌倉山という山があるらしい、20分で登れる
となっている、これからタクシーに乗れば発車
時刻までに戻ってこられる、しかし駅前にはタ
クシーはなかった。
あまりにも暑いので行き当たりばったりの登
山は諦めて図書館に入った。
見慣れた深田久弥著「日本百名山」があった
ので今日登る予定だった鳥海山などのペー
ジをパラパラとめくって時間をつぶしながら
涼んだ。
発車30分前に茂木駅に戻りSLを眺めてい
た、この真岡線は電化されていないので高
架線がない、SLを見るには絶好の条件だ。
SLと現行のディーゼル車とすれ違う。
整備を終えて休息したC11325が再び目の
前に現れた。
14時29分下館に向かって出発だ、帰りは
車窓の風を受けながら、SLの機械音を子
守歌に昼寝をしながら帰ろう。
ますます暑くなっている、温度計を見ると
35度になっている。

筑波山の特徴である双耳峰が見えてきた、
もうすぐ下館だ。
この筑波山は僕の山歩きの原点の山だ。
15時58分下館駅に到着した、これからけん
引用のディーゼル機関車に引かれて真岡駅
まで戻る。
次の列車を待っていた乗客を乗せて下館駅
を去っていった。
こんな所もローカル線の良いところだ。
今日は本当に暑かった、山登りを延期してよ
かった。
パーツには車両番号が刻印されている。
機関室は圧倒されるほど気温が上がっている。
今日はいつもより火力を弱くしているそうだ。


  








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